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解雇の意思表示


「おまえなんか辞めちまえ。」
「わかったよ。辞めてやるよ。こんな会社くそくらえだ。」

よくある話である。
この会話には、意思表示に瑕疵がある可能性が高い。

つまり、冷静に真摯に対話していない状況が予想されるからである。
意思表示には、真意が相手に到達することが必要であるが、
売り言葉に買い言葉では、意思表示に真摯性と確実性が疑われます。

その一瞬はそう思ったのかもしれないが、
雇用関係というものは、長期雇用システムを前提としている日本社会では、
その解約の意思表示には確実な伝達手法が求められます。
退職願を文書で提出する意味はそこにあります。

退職の意思表示や解雇の意思表示は要式主義(定型の文書などを要するもの)ではないので口頭でも有効なのですが、 口頭だとその意思表示に心裡留保や錯誤・脅迫などが混じる可能性が高い。

そのため、冷静な気持ちで自筆で書いた退職願の確実性は高くなります。
逆に、経営者側も解雇の意思表示は文書で行なうのが原則です。
口頭で、
「こんなことしていたら辞めてもらうぞ。まじめに働かんか。君には期待しているんだから。」
これくらいは言っていいでしょう。

しかし、「おまえは首だ!」などと、断定的に言ってはいけません、
解雇の意思表示が相手にしっかりと伝わってしまいます。
言い過ぎたと思ったら、
「いまの言葉は撤回する」と、間髪いれずに言うことです。

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