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賃金の切り下げが可能な場合とは


働く人のパソコン従業員の賃金は、本人の同意がなければ原則として減額することはできません。しかしそれには例外がいくつかあります。

(1)仕事の内容が変わったとき(降職など)


課長からヒラに降格になったとき役職手当は支給されなくなってもやむを得ません。
ただ職位を課長からヒラに降格(降職)にする人事権の行使が権利の濫用にあたらないようにしなければなりません。業務上の 必要性と従業員の生活上の不利益とを勘案しバランスを欠く場合は権利の濫用となります。
また、課長として必要とされる能力や適性に該当しなくなったとする合理的な理由が必要です。そのためには役職者の 能力要件を記述した表を作成しておくほうが望ましいといえます。

(2)職能資格等級等の資格等級が降格になったとき

 

仕事の内容は変えずに賃金だけを切り下げるケースです。この場合には、 (1)よりも高度な合理的必要性が要求されます。
ただ、職能資格制度がきちんと運用され評価制度も整備され、かつ、就業規則で降格の規定があり減給が予定されている場合には、 使用者に高度な合理的理由がなくても人事権の範囲内とされる可能性が高くなります。

(3)新しい人事評価・賃金制度を導入するとき

この場合、新制度により昇給する者もいれば減給となる者もいる 場合、最も減給幅が多い者であっても従前給の5%を越えてはならない、とするのが最近の傾向です。 また導入後2年目以降の下げ幅の限度は15%とするのが一般的です。
なお、新賃金制度に移行させ、意図的に全対象従業員の総賃金額を減少させた場合には、単に人件費削減のための 労働条件不利益変更だとして合理性がないとされることがあります。

(4)業績不振により整理解雇を余儀なくされるような経営状況のとき

会社の存続自体が危ぶまれる状態や、経営危機による雇用調整が 予想される状況において、整理解雇という人員削減策が機能しないか適正でない場合には、賃金切り下げもやむを 得ないものとされます。しかし、その場合の下げ幅は10%以内にとどめるべきであり、1年ないし2年の時限立法とし、 業績が回復しだい従来の賃金額に戻すといった取り決めをすれば合理性は高くなります。また、従業員全員で応分の 負担をさせるのが適当であり、特定の層だけ狙い撃ちにした賃金切り下げには合理性がありません。

(5)懲戒処分としての「減給処分」

減給は1案件につき、日額の半分、1支払期月に複数の減給処分が あったとしても総額が月額の10%を超えてはなりません(労基法による)。よくマスコミ報道で、管理者責任を問われて 「10%の減給を6ヶ月」という発表がありますが、公務員や取締役には労基法が原則として適用されないためそうした処分が 可能なわけです。

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