コント「セクハラ、パワハラ」
ある交流会の忘年会で、コントを演じたときの台本を全文ご紹介します。
社員A、B「みなさん、こんばんわ」
社員A「最近セクハラやパワハラの事件が新聞等で報道されることが多くなってきとるね。」
社員B「そうそう。先月は都築学園の総長がセクハラ疑惑で逮捕されましたね。」
社員A「そうだな。あれはひどかった。職員がスカートはかずにズボンをはいて自衛したり、2人一緒に行動したりしていたそうばい。」
社員B「常習だったということですよ。あの総長は。」
社員A「総長が退任したおかげで天神の、あの、岩田屋跡地の再利用が進む、と期待している人も多いごたる」
社員B「世間への罪ほろぼしにと、岩田屋の跡地にセクハラ・パワハラ相談室ができたりしてね。」 社員A「天神のど真ん中にか! そりゃ無理やろ。つづき学園といっても、一時の罪ほろぼしでは、つづきゃせん。」
社員B「あまり面白くありませんね。それはそうと、最近セクハラ、パワハラ、それにモラハラ、挙句の果てはドクハラというにもあるらしいですよ」
社員A「モラハラはモラルハラスメントだろう? なんだその、ドクハラってのは? 毒を盛ってハラハラさせるってことか?」
社員B「何に毒を盛ろうっていうんですか? 恐ろしいこと言いますね。 ドクターハラスメントといって、病院の先生が患者さんに傷つくことを言うことですよ」
社員A「ちなみにアカハラは、大学などの研究教育の場における権力を利用した嫌がらせで、アカデミックハラスメントの略。」
社員B「よく知っているじゃないですか! 先輩は黒ハラじゃないですか。知っているくせに知らないふりをする、腹黒さ。」
社員A(小声で)「おや、社内でまた、課長が鬼部長にしごかれてるぞ。仕事するふりしてじっと聞いていようっと」
鬼部長「何度言ってもわからんのか! 俺の言うことが聞けんのやったらうちの部にはおれんぞ。先代の社長と俺とは親戚だからな。 大人しく俺の指示に従え!」
課長「失礼しました。申し訳ございません。」
鬼部長「この役立たず! 今まで何をしてきたんだ! 能力もないのに君みたいなのを課長にした会社もどうかと思うよ。」
課長「部長、お言葉ですが、みんなの前でそれはないと思います」
鬼部長「黙れ、うるさい! 俺も先代の社長からさんざん怒鳴られてここまでなったんだ。君のためだ。もっとガンガン部下を怒鳴るようにならんといかん。わかったか!」
と、その場をさっと離れる鬼部長。 しばらく呆然とうなだれていた課長もその場を離れる。
社員A「部長は、課長がうちの部に来て間もないので、最初が肝心という想いであんなに怒鳴っているんだろうけど、やり過ぎだと思うなぁ」
社員B「ボクたち中堅どころはもう慣れてしまったけど、新しくこの部に入ってきた人には辛いでしょうね」
社員A「オレなんか、部長の言うことは全部無視! いちいち聞いて落ち込む暇ないしね。それに、オレが落ち込んでいたらうちの部は全部クラ〜くなるからね。オレだけでも明るくしていないと。 やぶからスティック! トゥギャザーしようぜ!」
社員B「せ、先輩。ボクは先輩だけがたよりですからね」
社員A「前の課長はちょっと気が弱くとうとう退職してしまったけど、今度の課長は物静かだけど、われわれの言うことはよく聞いてくれるし、指示も的確だ。そんな課長に、自分の権威をかさに、人格を否定するような言葉を繰り返すなんて、これはパワハラに違いない!」
社員B「あるアンケートでは、全国に事業所の25%でパワハラの実態がある、というそうではないですか」
社員A「そう。パワハラの結果、精神や身体の異常をきたし不眠、食欲不振になって、うつ病になる人が多くなっとうげな」
社員C「部長! お話があります。あなたのやり方は今は立派なパワハラですよ! なんなら、今までの対応のすべてを人事部に話したっていいんですよ」
鬼部長「・・・・・何がパワハラだ。いい加減な仕事しかしない奴を叱って何が悪い」
社員C「叱ってもいいでしょうけど、部長のやり方は恫喝に近いですよ。それに相手の人格を否定するような言い方は、明らかにパワハラです」
社員A,B「そうです。それはパワハラです」
社員C「もう、強い叱責や恫喝で社員をまとめることは困難な時代なんです」
鬼部長「オレに反抗しようということだな。お前らみんな会社に来られなくなくするからな」
社員C「人事部長。鬼部長は職場環境を悪化させています。それに、私たちの仕事の効率を低下させています。」
人事部長「そうですね。どうもパワハラをしている可能性が高いですね。他の部長からも、鬼部長の指導の仕方を問題視する声が出ています。人事部としても何らかの処分を検討するべき時期に来ていると思います」
社員C「ところで人事部長。パワハラには他にどのようなことをしたらパワハラになるのでしょうか」
人事部長「仕事を与えないとか、他の人と明らかに異なる内容の仕事の内容、たとえば掃除だけを命じるとか、評価を不当に低くするとかもパワハラに該当すると言われています」
社員C「一昔前までは日本国中あらゆる職場で行われていたことのようですけど、なぜ今それが問題になっているんでしょうか」
人事部長「若者の意識が変わったことなんじゃないでしょうか。一概に若い人たちが精神的にもろいとか、耐える力がないということではなくて、雰囲気の悪い職場環境では優秀な人ほど見極めが早く、他の会社に移ろうという意識につながっているんだと思います。今は、雇ってやってるんではなくて従業員に会社が選ばれる時代です。」
社員C「ありがとうございます。よくわかりました」
社員A「いやぁ、いい話でしたね。パワハラ上司の下では優秀な人材は育たないということですね」
社員B「ということは、うちの部はみんな優秀ではない。バカばかりということですか」
社員A「そうではなくてだな。そんなの関係ない! そんなの関係ない! オッパッピー」
ここで、社長が登場する。
社長「私は皆さんのことを人事部長からずっと聞いていました。この会社は皆さんの会社です。私はみなさんが思う存分働けるよう、自主的自律的な職場環境を作るよう会社を改革します。鬼部長は私の親戚ですが、先ほど係長への降格処分を言い渡しました。今まで鬼部長に対して部下指導態度を是正してこなかった私の責任でもあります。申し訳ありません。」
社員一同「わぁ、やったぁ! さすが社長!」
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