労働者派遣法


1999年12月1日、「派遣の原則自由化」を目的にする、新労働者派遣法が施行されました。その後、紹介予定派遣の解禁など法改正がありましたが、基本的なルールは2008年も変わっておりません。


▼新派遣法の主な改定内容 
新派遣法による改定内容は、(1)対象業務の原則自由化、(2)新自由化業務についての「1年ルール」、(3)許可基準等の見直し、(4)労働者保護措置の強化に大きく分かれる。

▼対象業務の原則自由化 
まず、派遣対象業務について、従来は「原則禁止・例外適用」であり、許可業務26が列挙されていましたが、これを逆に「原則自由・例外禁止」にして「禁止業務」を列挙することになりました(法4条1項)。

★ 派 遣 が 禁 止 さ れ る 業 務 ★
★従来から禁止されてきた業務
港湾運送・建設・警備
★適正な業務遂行の確保の為の派遣が適当でないと認められる業務
医師、歯科医師、薬剤師、保健婦、助産婦、看護婦、栄養士、歯科衛生士、診療放射線技師、歯科技工士による医療・診療行為
★許可基準により派遣が認められないもの
人事労務の使用者業務
※「物の製造の業務」は2007年3月までは派遣期間1年ルールの規制がありましたが、2007年4月より派遣期間3年までとなっています。

▼派遣期間による6種類の派遣業務区分  

(1)26業務派遣 政令で指定された26業務については派遣期間の制限なし。

(2)臨時的・一時的派遣 就業の場所ごとに同一業務で継続して1年を超えてはならない。(例外として、1年を超えて3年の範囲で派遣先の過半数組合ないし過半数の代表者の意見聴取の上事業主が決めた期間)

(3)プロジェクト型派遣 「事業の開始、転換、拡大、縮小又は廃止のための業務であって1定の期間内に完了することが予定されている業務」(40条の2・1項2号)については、業務の完了まで(最長3年)

(4)出産・育児・介護休業代替派遣 派遣先に雇用される労働者が産前産後の休業、育児休業、介護休業をとる場合、その代替要員の業務(40条の2・1項3号)については、休業期間が終了するまで(最長2年)

(5)日数限定業務派遣 派遣先の通常の労働者の1ヶ月の所定労働日数より相当程度少ない(半分以下で上限10日)しか発生しない業務については期間制限はない。

(6)紹介予定派遣 指針で、6ヶ月が上限とされている。なお、適用除外とされていた医療関連業務(医師、看護師等)は2004年から紹介予定派遣に限り解禁された。なお、派遣前の事前面接も解禁された。

一 年 ル ー ル の 主 な 条 項
新自由化業務については、派遣先は、派遣就業の場所ごとの同一の業務については1年を超えて派遣を受け入れることを禁止される(40条の2)。
 この1年は、派遣先の同一業務がポイントとなるので、派遣労働者や派遣会社を入れ替えて1年を超えて派遣を受入れることはできない。A社から8ヵ月、B社から4ヵ月続けて受入れれば1年になるが、その場合、その業務についての派遣受入れを禁止するのが法の趣旨である。
そのために、派遣先は、派遣元に対して1年を超える日を通知する義務があり(26条5項)、派遣元には、1年を超える日の通知のない労働者派遣契約を締結しない義務が定められた(26条6項)。
派遣労働者を、同一就業場所で同一業務について1年間就業させた場合で、引き続き同一業務に従事させる場合には、@1年経過の前日までに労働者が派遣先への雇用を希望し、A1年経過日から起算して7日以内に派遣元との雇用関係が終了したとき、派遣先には、当該派遣労働者を雇い入れる努力義務があるとされる(40条の3)。
違反した派遣先、派遣元に対して一定の制裁措置が定められている。つまり、1年の派遣期間の制限に違反する場合、労働大臣から、派遣元には「改善命令」が、派遣先には、「指導」、「助言」、「雇入れ勧告」、「企業名公表」等の措置が予定されている(49条の2 2項・3項)。
期間を超えて違法な派遣を継続する派遣元には、罰則も定められている(61条3号)。

 「1年ルール」の狙いは、労働側の要求を反映したものです。つまり、「原則自由化」によって派遣が広がることをできるだけ抑制し、臨時的・短期的な業務にのみ派遣労働の利用を認める点に規制の趣旨があります。
 日本の派遣労働の最大の問題は、派遣先従業員との同一労働差別待遇ですが、この点を曖昧にしたまま、「派遣期間」を1年間に限定することで、派遣先の正社員雇用を守ろうとする点にあります。現在の力関係のなかで、派遣の拡大を防ぐ規制として盛り込んだものとして注目することができます。

⇒労働者派遣事業許可申請、職業紹介事業届出等は、
社会保険労務士法人パートナーズ(福岡市)へ。

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